●夭折の天才、シューベルトへのオマージュ
私の高校時代には、確か、ここに、木造の公会堂があったような記憶があるのは、気のせいでしょうか。久しぶりに河内長野の駅を降りると、随分きれいになっていて少々驚きました。ラブリーホールは、立派な建物です。私の地元からは、市内へ出かけるよりも随分近い場所なのですが、今度、建物に併設しているレストランにでも出かけてみようなどと、思いはしたものの、いまだに実行していません。地元近辺の、所謂、郊外の中規模ホールには、各市町村などが建てた立派なものが、多いと思います。富田林にも、すばるホールがあったりするし、各自治体や、文化財団などは、クラシック音楽には限らないですが、例えば、優秀な演奏家を、どんどん誘致して、市民文化を高めて欲しいものです。
室内楽も素晴らしいのですが、やはり、オーケストラの重厚な音楽を、もう一度聴いてみようと、公演を探していたら、休日の昼間に、しかも、家からわりと近い場所に、“センチュリー”が来るというので、迷わず、聴きに行く事にしました。財政難がささやかれる大阪府ですが、700回以上に渡り、“府民劇場”は、大阪府下の様々な場面で、府民に、芸術鑑賞の場を提供しているようです。こうした“うるおい”は、資金難の中でも、カットされない事を、私個人としては、切望します。
今回も、シューベルト・イヤー(生誕200年)にちなんだ企画プログラムでした。内容は、「未完成」交響曲などです。私見ですが、彼が、1797年から1828年という時代を駆け抜けた、その短い生涯の中で、世に残した作品は、哀しいと云うか、暗いと云うか、どちらかと云えば、“陰の印象”を受ける作品が多い様に思います。また、特異ともいうべき旋律の美しさは、沢山残されている歌曲の、とても心地よいメロディの中に、よく現れていると思います。
交響曲「悲劇的」は、たっぷり、お聴かせいただきました。余談ついでですが、会場や指揮者が代わると、こうも演奏のイメージが変わるものだと実感したコンサートでした。
シューベルト生誕200年
~夭折の天才、シューベルトへのオマージュ~
期日:1997年6月15日午後2時開演
会場:ラブリーホール
管弦楽:大阪センチュリー交響楽団
指揮者:湯浅卓雄
声楽:三原剛
交響曲第8番ロ短調「未完成」D.759
「死と乙女」「セレナーデ」「魔王」「ます」「楽に寄す」
交響曲第4番は短調「悲劇的」
