1999年12月29日

●第9シンフォニーの夕べ

年末行事の締めくくりとして、第九を聴くという習慣は、残念ながら私には無かったのです。ある時、演奏家の人から、「第九は、いい曲ですよ。」と言われたものの、この長い曲を生で聴いてみようという気持ちになるのには、結構時間がかかりました。そして、“朝比奈さんの第九なら、聴いてみても良いかな”と、思い立ったのは、先日聴いたブラームスの1番に、痛く感動を覚えたためです。
いよいよ、年末も押し迫り、数回の忘年会を終え、年末年始の長いお休みに突入した初日な訳ですが、お昼過ぎに、ようやく、眠気と、二日酔いから覚めました。目標が未達のまま、年を越さなければならないこの一年を振り返ってみたりして、来年こそは、頑張ろう等と、一人で思いに耽りながら、のんびりと、今日のコンサートの会場に向かったのでした。
ラッキーというのか、何と言うのか、この演奏会は、録音(画像も含めて)だったようです。現実に、DVDとしても発売されているのですが、こういう演奏は、演奏家のモチベーションも高いと思うので、かなり真面目な演奏が期待できる訳です。
第九は、楽章間のインターバルを含めると70分から90分という長い曲です。勿論、ただ長いだけではなく、 各楽章において、聴き処が多く、全く退屈しないのも特徴です。曲の解説は出来ませんが、個人的には、第2楽章の前半部分と第4楽章の“歓喜のうた”の変奏を、木管(ピッコロ&フルート)が奏でる部分がお気に入りです。
私が、ライブで朝比奈さんが指揮する第九を聴く機会は、この演奏会が最初にして最後(2001年12月29日、朝比奈さん死去)となってしまいましたが、とても、スケールの大きさを感じましたし、また来年の年末も第九を聴こうという、切っ掛けを与えてくれました。
来年の年末こそ、本当の“歓喜”の年にしようという、希望と信念をもって、次の一年を過ごしたい。そんな志を新たにするひと時を、毎年この時期に持つことは、有意義なことかもしれません。

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