2000年06月25日

●来日公演

お馴染みの曲が多かったので、聴きやすい演奏会でした。メンバーのお1人が病気のため来日できなかった事は残念であると同時に謹んでお見舞い申し上げます。パイヤールさんの包容力ある指揮ぶりがこの楽団の上品な演奏を象徴していました。安心して聴ける室内楽でした。
演奏会は、バロックといえば、この曲と云わんばかりに、メヌエットで始まったわけですが、流石に、伝統的な楽団が奏でる音楽には、本物の響きがあるような気がしました。もちろん、私には、詳しく聴き分ける能力などありませんが、やわらかく、遠くに、静かに、鳴り響く音楽空間は、とても心地よいものです。
この公演では、ラヴェルとドビュッシーの作品を採り上げていますが、竹松さんのハープが、それぞれの曲に、違う音の色合いを楽しませてもらいました。締めくくりに演奏された『カノン』は、普段、BGMにして聴く程度の曲を、改めて聴き入るにつけ、とても心に染みる音楽だったことを再認識しました。
  竹松舞さんのハープ演奏については、非常に美しい音楽を聴かせてくれました。CDで聴く印象より高感度がアップです。と同時に、ラヴェルという作曲家の偉大さをここでも認識しました。また、思わず5月に発売されたばかりの彼女のライブ収録版のDVDを購入しましたが、ハードウエアが必要である事を忘れていました。つまり、我が家には、DVDプレーヤーが無いので、これを再生することが出来ないのです。
アンコールは他会場のプログラムの中から、2曲披露してくれました。美しい音色が心に残る演奏会でした。

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2000年06月06日

●ヴァイオリンリサイタル

JR野洲駅を降りると駅からホールらしき建物が目に入る。非常に解りやすいので電車の着く時間を逆算して会場に向かえば開演に遅れる心配もない。それにしても、夕方の時間帯、この電車は、京都駅を過ぎても、まだ混雑していました。車内で食べようと思って、大阪駅で駅弁を買ったのですが、ついに野洲駅に着くまで食べれず終いでした。滋賀県は、大阪市内から云うと、充分に通勤圏内なのだと思います。
さて、今日のコンサートについては、先日の大阪での諏訪内さんの残響が、もう少し聴いてみたいという思いを誘ったため予定外ではあったけれど、出掛ける事にしました。
1曲目は、フランソワ・サルクの美しいチェロの音色が楽しめました。諏訪内さんとのコンビネーションも抜群のバランスを保っていたし、迫るような強い音にも粗さなど全く感じさせなくてホールの空間をいっぱいに響かせてくれてました。
プロコフィエフの作品については、繊細な音符が美しく表現されていた。弱音器を使用した部分との音色のコントラストも充分楽しませてくれたと思います。交響曲も残していますが、今回の公演を聴いて、室内音楽の作品についても、秀作を残している事を認識しました。
ラヴェルの作品については、第3楽章が圧巻でした。また、他にもラヴェルの作品を聴いてみたい気がしました。アンコールでは、ブラームスのピアノ三重奏曲よりに、続いてもう一度ラヴェルをやってくれました。“これでお終い”とばかりに、弓を持った右手(ピアニストは弓を持っていませんが)を高々と挙げて、この演奏を終えると、好演に対する聴衆の拍手は、やはり鳴り止みませんでした。
音楽会に出かける切っ掛けには、“この曲が聴きたい。”という動機が大きく作用すると思います。逆に云えば、ひれほど興味が無いのに長い時間、静かにしていなければならないのは、苦痛な事なのかも知れません。そんな気持ちで出かけても、きっと感動どころではないと思いますので、出かけないほうが良いと思います。もしも、少しでも“聴いてみよう”と思ったら、躊躇無く音楽会に足を運んでみる事をお勧めします。
今回の公演では、諏訪内さんの様な、“この演奏家の演奏が聴きたい。”という動機が私にはありました。しかし、この公演のプログラムについては、殆ど予備知識がなかったというのが、実際のところです。その結果として、素晴らしいピアノ奏者やチェロ奏者の音楽に出会うことが出来た訳です。
俗世間では、理屈に合わないことが多いですが、素晴らしい音楽は、理屈では無く素晴らしいと思います。右脳を活性化するとか言われる意味は、詳しく解りませんが、ストレスを癒してくれる心地よい世界には、高いお金を払ってでも遭遇する価値はあると思います。

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