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2000年11月07日

●第343回定期演奏会

この公演での注目点は、大阪フィルには、ブルックナーの交響曲で数々の名演を残してきという歴史がある事。それが、全て、ブルックナーのスペシャリストとも評さてきた朝比奈隆さんの指揮による演奏であった事。そして、今回、朝比奈さん以外の指揮者では、初めて定期公演に、この楽曲を採り上げるという事です。
但し、ノヴァーク版での演奏という事で、朝比奈さんの大阪フィルが、近年採用するハース版ではありません。私にとっては、ノヴァーク版であるとか、ハース版であるとか、何れがどうという事情は、詳しくわからないのですが、演奏家の中には、様々な“こだわり”があるのでしょうか?
コンチェルトでは、第1楽章の低く太い響きが、とても力強く感じる諏訪内さんの演奏に、聴いている側としても手に汗握りました。序盤、弦が切れるというアクシデントはありましたが、いったん、袖に下がられ、弦を張ったヴァイオリンで演奏が再開されました。こういう時は、代替楽器を使うのか?弦を張り替えるのか?実際どうされたのかは知りませんが、その後の素晴らしい音色から創造するに、弦を張替えられたのではないかと思ったりしています。ブダペスト祝祭管弦楽団との共演でも、同じアクシデントを目撃しましたが、やはり、弓と弦の間には、かなりの摩擦というか、圧力がかかっているのでしょう。
ショスタコービィチの作品は、私の様な素人には、理解し難い面が多いと思います。音符の配列に深い意味合いを持たせるといった、高度な作曲法が施されている様ですが、聴いていても、はっきり“これだ!”と、ピンと来るところが殆どありません。よく耳を澄まし、繰り返し聴き、また、作曲者が生きた時代背景を知り、時には、譜面の解説なんかもあると、もっと理解が深まるのかも知れません。但し、私には、そこまでする気はありません。
前半プログラムのアンコールとして、諏訪内さんが、バッハ作曲:『無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第2番より、アンダンテ』を、披露してくれました。弦が切れたお詫と云うところでしょうか。そういう意味では、私達は幸運だったとも云えそうです。
ヤルヴィさんの指揮は、とてもスマートで良かったと思います。ブルックナーでは、管楽器が活躍する場面が少なからずありますが、弦楽器群とのバランスが最適に指示されていたように思います。また、第2楽章のヴィオラのソリがとても美しかったのが印象に残りました。

第343回定期演奏会

期日:2000年11月7日午後7時開演
会場:フェスティバルホール(大阪市)

管弦楽:大阪フィルハーモニー交響楽団
指揮者:パーヴォ・ヤルヴィ
ソリスト:諏訪内晶子(ヴァイオリン)

ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲 第1番 イ短調 作品77
ブルックナー:交響曲 第4番 変ホ長調 「ロマンティック」