●愛をうけつぐものたち
21世紀最初の演奏会は、サントリーホールで聴こうと思っていたけど、実現することになりました。
わけもよく知らずに訪れたこのコンサート。実は、故鈴木鎮一さん門下の生徒さん達による発表会でもあったのです。“才能教育”というのは、幼児期の環境から始まるとかで、小さいうちから音楽に慣れ親しむ生活の中から才能を育てるといった、故鈴木氏の哲学に基づく教育方法らしいです。
ガラ・コンサートは、メモリアル・オーケストラの演奏で幕を開けました。次に、西日本、東日本の各生徒さんによる各演奏と独奏へと進んでいきました。よく訓練された生徒さん達だけに、好演奏が続きました。プロの“大人の演奏”とは、全く趣が異なる感動がありました。
続いて、プログラムは、スズキメソード出身の演奏家の独奏へと進んで行きます。とくに、渡辺さんのヴァイオリンは、なかり力強い音色を聴かせてくれました。確か、前日は、大雨の群馬県で、リサイタルが行なわれたりして、コンディションは万全なのかどうかは知りませんけど、演奏は、とても素晴らしく、いつも大きさを感じます。
今回の音楽会で、何よりも感動したのは、フィナーレです。この演奏会のフィナーレは、本当に、まだまだ小さい小さい200人のお子様達を含む出演者全員が舞台に乗って弾く『キラキラ星変奏曲』だったのです。ピアノの先生が、ポーンと、音を出すと、皆が一斉にお辞儀をする。これだけでちょっと、気持ちが『ほっこり』するというのもです。からだに合わせた、ちっちゃなヴァイオリンを持って、一生懸命弾くちびっこの姿が、如何とも云い様の無い、“ほほえましさ”を感じさせられました。
次また聴きに行くという種類のコンサートではなかったのですが、こんな音楽との出逢いってあるんだなぁって、つくづく思ったひと時でした。
鈴木鎮一メモリアル2001コンサート
~愛をうけつぐものたち~
期日:2001年1月28日午後1時30分開演
会場:サントリーホール(東京都/赤坂)
管弦楽:スズキメモリアルオーケストラ
指揮者:豊田耕兒
マルティン・フィッシャー=ディースカウ
ヴァイオリン:渡辺玲子
ピアノ:東誠三
チェロ:林峰男
弦楽合奏(指揮:豊田耕兒/管弦楽:スズキ・メモリアル・オーケストラ)
鈴木鎮一:弦楽アンサンブルのためのワルツ 二短調
独奏とオーケストラ(指揮:マルティン・フィッシャー=ディースカウ/
管弦楽:1、2曲:西日本スチューデント・オーケストラ/
3、4曲=東日本スチューデント・オーケストラ)
モーツァルト:フルート協奏曲ト長調より第1楽章/ボッケリーニ~グリュッツマッハー:チェロ協奏曲変ロ長調より第1楽章/モーツァルト:ピアノ協奏曲ニ長調より第3楽章/メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲ホ短調より第1楽章
独奏
リスト~ミルシテイン編:コンソレーション第3番(Vl.渡辺玲子)
ワックスマン:カルメン幻想曲(Vl.渡辺玲子)
ショパン:ノクターン変ホ長調op.55の2(Pf.東誠三)
ショパン:スケルツォ第2番 変ロ短調op.3(Pf.東誠三)
ストラビンスキー:イタリア組曲(Vc.林峰男)
弦楽合奏(指揮:マルティン・フィッシャー=ディースカウ/
管弦楽:スズキ・メモリアル・オーケストラ)
ドヴォルザーク:弦楽セレナード ホ長調op.22
フィナーレ(出演者全員と子供達200人によるフィナーレ)
鈴木鎮一:キラキラ星変奏曲(出演者全員と子供達200人による)、他
