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2002年02月04日

●ヴァイオリンリサイタル

私にとって、本年最初に聴く演奏会としては、かなり内容が濃いものでした。ソリストとして活躍する2人の実力ある演奏家が、デュオ演奏として素晴らしい音楽を聴かせてくれました。 音楽とは関係ないのですが、本日の諏訪内さんの衣装は、ピンクと赤を基調にした花柄(黄色の黄色の花びらはバラなのでしょうか?)でした。セパレートで、裾丈の短いタンクトップは、ヘソ出ではないのですが、女性らしい、しなやかなラインを強調した、お洒落な着こなしだったと思います。 ヴァイオリンの優しい音色から始まったベートーヴェンのソナタは、第1楽章において、早速、緊張感のある演奏が繰り広げられていたように感じました。ピアノは、時には、力強く、時には、スッと引くのが粋な感じでした。ヴァイオリンも押し寄せる迫力の中に、程よい緩和があり、時々、気持ちをホッとさせてくれるのです。残念ながら、私には、音楽の専門的な識別はできませんので、これは、素人的に演奏を聴いての、率直な感想に過ぎないことを最初に断っておきます。 比較的長く感じる第2楽章は、前半に、ヴァイオリンが「タ・タ・タ・ターン♪」と弾く場面があるのですが、「運命の動機」ではないけれど、素人的には、この曲で、とてもベートヴェンらしさを感じた部分でした。また、古典的なメロディの流れがとても心地よい音楽でした。終楽章では、ベレゾフスキーさんの力強さが、一段と目立ちました。前半は、この1曲だけでしたが、とても聴き応えのある40分でした。 20分間の休憩があり後半のプログラムに入りました。シマノフスキの曲は、フィリップ・モルさんとの共演でCD収録されている同楽曲との比較するつもりはないのですが、やはりライブはいいものです。 バルトークについては、あくまで私個人の素人的考え方ですが、ピアノという楽器は、メロディも弾くし、元々音程の有る楽器なのですが、一種のパーカッションとしての効果を求めるのが作曲者の意図ではないかと思うわけです。作曲者バルトーク独特のリズム感が、ピアノ、そしてヴァイオリンの掛け合いの中で、繰り広げられる様が、とても面白く、退屈する暇はありませんでした。余談のついでですが、ヴァイオリンは、弦と弓との摩擦によるだけではなく、右指で弾いたり、時には、運指する左手で、弦を弾き音を出すこともあるのには、今更ながら大変驚きました。 さて、こういうリサイタルというのは、あまり馴染みが無い曲を採り上げたりするため、結構な値段がするチケットを入手すべきかどうか、必ず躊躇するものです。しかし、100年~200年前に作曲された楽曲を、今の時代に敢えて演奏する以上、そう退屈するような音楽を採り上げることは在り得ないと信じることが、チケット購入を決断するためのヒントかも知れません。この壁を乗り越えて、演奏会に出かけたなら、きっと、“感動的なひと時”が、過ごせるのではないでしょうか。 今回、アンコールは、次の4曲でした。①バルトーク:ルーマニア舞曲②ラフマニノフ:ヴォカリーズ③ドビュッシー:亜麻色の乙女④ヴェニアフスキー:スケルツォ タランテラ 個人的な話しですが、特に、ヴォカリーズは、黙祷状態で聴いていました。この曲を聴くと、何かしら“懺悔”をしたい気持ちになるのは私だけでしょうか?

2002年2月4日午後7時開演
ザ・シンフォニーホール(大阪市)

ヴァイオリン:諏訪内晶子
ピアノ:ボリス・ベレゾフスキー

ベートーヴェン:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ 第9番 イ長調 Op.47 「クロイツェル」
“ジャパンアーツ/梶本音楽事務所”より、曲目変更のお知らせがあり、『《レーラ・アウアーバッハ:ヴァイオリン・ソナタ第2番》は、演奏者の芸術上の希望により、プログラムから割愛させていただきます。何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。』との説明でした。
シマノフスキ:『神話-3つの詩曲』Op.30より、第1曲「アレトゥーザの泉」
バルトーク:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ 第1番 Sz.75