●春の音楽祭
岐阜県にやって来ました。ちなみに、此処のホールへは、新大阪から新幹線にて、米原まで行き、東海道本線に乗り換え、大垣経由で、西岐阜にて下車します。西岐阜からは、無料バスが出ていますが、時間も有ったので、約30分強の道のりを、歩いて行きました。
さて、このリサイタルツアーは、全国数箇所で開かれていますが、東京の紀尾井ホールは、即日完売だったというのは勿論の事、横浜フィリアホールでは、私は、先行予約の抽選に漏れてしまいました。何処の会場もチケット入手が困難だったのではないかと思います。そんな中、電話予約で一般販売日にチケットがあったのが、此処のホールという訳です。ただし、今日、会場には、完売御礼の張り紙がしてありました。
フロア席とバルコニー席を合わせて、708席という中規模のホールは、立派なパイプオルガンが設置されていて、天井には、豪勢なシャンデリアが6台と、随分行っていませんが、宝塚ベガホールを、思い浮かべてしまいました。
リサイタルは、3時に始まりました。空耳かもしれませんが、ホールの外で時報のオルゴールのようなものが鳴っているのが、聴こえたりして、ホールの設備上の不安が過ぎりましたが、演奏中、特に目立った騒音に悩まされる事は無く、快適に音楽を楽しむ事が出来ました。
前半の1~2曲は、諏訪内さん独りの演奏でした。聴く側の集中力に配慮してか、全曲やるのではなく、抜粋という、プログラムの組入れ方は、小気味良い感じを受けました。それにしても、諏訪内さんのヴァイオリンは、とても心地よい響きで、よく鳴ります。やはり、楽器と、それを奏でる人の相性とかもあるのでしょうか。グローさんが登場してデュオ演奏となる前半最後のパルティータは、古典的な独奏の前2曲とは、正反対で、現代的な音楽でした。第1楽章の途中、猫撫で声のような音で弾くヴァイオリンの音色がとても印象的でした。
後半のプログラムは、ブラームスの2曲です。最初のは、また抜粋で、この曲は、全体としては、そもそもディートリヒが第1楽章、シューマンが第2楽章と第4楽章を担当し、ブラームスが今回演奏の第3楽章を描いた合作なのだそうです。第3楽章は、取っ掛かり、ヴァイオリンが弾く、ベートーベンの「運命の動機」にも似た、フレーズには、とても躍動感があり、中間部では、ロマン派の甘いメロディラインが登場するという、ブラームス色がとても強いという印象を受けました。
プログラム最後に来て、ようやく初めて聴くのではない曲でした。ブラームスという作曲家は偉大だと再確認しました。第1楽章が終わり会場は拍手に沸きました。普通、楽章間では、拍手しませんが、今日のお客さんは、きっと、とても感動して、思わず拍手が出たのでしょう。
最後の曲が終わり鳴り止まない拍手に、何度も応える諏訪内さんと、グローさんでした。アンコールは、ブラームス作曲、ハンガリー舞曲集より第2番、続いて、第5番、ヴェニヤフスキー作曲、スケルツォ・タランテラ作品16、最後は、ラフマニノフ作曲、ヴォカリーズ作品34の14でした。
