●第11回 いずみ定期演奏会
此処3年は、年末に第九を聴く事が、私にとっての恒例行事になっているのですが、この曲は、やはり素晴らしいと思います。昨年の暮れには、センチュリーの第九を聴いたばかりですが、ベーレンライター版のベートーヴェン・シリーズ締めくくりのプログラムということと、西暦1824年の今日、5月7日に、第九が初演されたのだという、この演奏会の宣伝チラシに書いてある文句に誘われて、聴きにきたというわけです。
今回の演奏会を聴きに行くことについて、私は、初めての試みをしました。それは、会場へ自家用車でアクセスするということです。やはり、こういう演奏会というものは、公共交通機関を利用するべきなのでしょうが、職場に自動車を残して会場へ出かける事が、大変不便であったという理由と、このホールは、駐車場完備<有料>ということなので、あまり遠慮が要らないようだったことも追い風となり、思い切ってみました。勿論、詳しく道を知らない私は、カ-ナビ頼りのドライブとなりました。
ところで、私の音楽鑑賞のやり方は、いたって単純です。演奏のアクシデントやミスなどは、よっぽどの事がない限り、問題ではありません。むしろ、完璧などと思える演奏会があっても、つまらないで帰ってしまうこともよくある事なのです。やはり、演奏会の最初から最後までの間に、どれだけ感動し、どのくらい記憶に残る場面があるかが、私には、大変重要です。
今回の演奏会は、何が素晴らしいといって、常任指揮者である高関さんが、ベーレンライター版という企画を通じて、純粋に、音楽(または芸術)の“何を?どう?伝えたいか”という、意識付けを思わせる表現が、オーケストラの配置、演奏その他、あらゆる場面で発揮されていた事に尽きると思います。一般に、広く演奏されてきた版(便宜的に、以下“従来版”と表現)と、新原典版との違いなど、私ごときに、わかるはずもないのですが、音楽全体の流れの中で、力強さや、美しさが、とてもよく伝わってくる演奏会でした。
弦楽器の活躍が目立つのですが、今日は、センチュリーでは、未だ聴いたことがなかった、トランペットの“やわらかい響き”に、とても感激しました。合唱団は、とてもよく頑張っていたのではないでしょうか。
第11回 いずみ定期演奏会
期日:2002年5月7日午後7時開演
会場:いずみホール(大阪市)
管弦楽:大阪センチュリー交響楽団
指揮者:高関健
ソリスト:
佐々木典子(ソプラノ)
永井和子(アルト)
福井敬(テノール)
直野資(バリトン)
合唱:大阪センチュリー合唱団
ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 作品125番「合唱」
新原典版=ジョナサン・デル・マー校訂によるベーレンライター版
