●第27回 大阪フィルの夕べ
『第27回大阪フィルの夕べ(3月4日開催分)』の、招待状が届いたと知ったのは、2月3日(月)の応募締め切りから、2週間後の2月18日(火)夜、仕事を終えて帰宅したときでした。この音楽会は、大阪府教職員互助組合による“音楽鑑賞を通じ、大阪府の文化・芸術の振興、発展に寄与することを目的”とした事業として企画されたもので、私は、渡辺玲子さんのファンサイトに、読者の方から寄せられた情報をヒントに、この企画を知るに至り、応募に間に合うことが出来ました。
3月3日と4日の両日、大阪フェスティバルホールで開かれるクラシック音楽会に、互助組合の会員、退職会員、大阪府民(小学生以上)に限られた応募資格者の中から、抽選で合計5,200人が無料招待されたものですが、どの位の倍率かも見当が付かず、しかも、「多分、会員か退職会員が優先され、大阪府民は、応募資格はあるものの劣後的に抽選されるんじゃないか?」という憶測というか、勝手な勘ぐりをしていて、きっと、選外の連絡が届くのだろうと思っていたたげに、意外にも、この度の招待状が届いた事には、とても驚きました。そして、この鑑賞機会に遭遇できた全ての要因に感謝しています。
この音楽会には、応募した際に申告した名簿どおり、私と私の両親との3人で行くことにしていました。座席券の引き換えが午後5時からということで、両親に並んでもらい、私は、仕事場から直接会場に向かうため、午後5時過ぎから5時30分頃に、現地で落ち合う約束にしていました。岸和田市内にある仕事場を、午後4時30分過ぎに出発して、会場が有る肥後橋まで約28kmの道中、高速道路で、事故処理による渋滞箇所があったのと、会場近くで駐車場を探すのに時間をロスしたため、実際には、午後5時40分頃に会う事が出来ました。開演時刻の6時30分まで、少し時間があったので、待ち合わせた地下街のカフェで、コーヒーとミックスサンドを、お腹に入れてから、会場に入りました。
会場の大阪フェスティバルホールは、広いホールなため、聴きやすく、観やすい席が取れるかどうか心配していたのですが、有りがたい事に、両親が、1時間も前から並んでくれたらしく、1階席の中ほどの通路より上段のボックス席の後ろで、2階席のヒサシが少し被る位置ではありましたが、わりと良い席が割り当てられたようで、これまた感謝しています。
コンサートは、スメタナの交響詩「モルダウ」で、静かに、はじまりました。響きを大切にするというのか、大人しい音楽というのか、音楽会の幕開けには、「華やか系」の楽曲も良いですが、こういう「しっとり系」というか、「こそばい響き」も、気楽に聴けて、良かったかと思います。
簡単に言うと、このコンサートに、応募した訳は、次の楽曲にありました。いよいよ渡辺玲子さんが登場するチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲です。
私の勝手な感想と想像ですが、今回は、“ソリストの一人勝ち”という印象を、強く受けました。2管編成での伴奏は、管楽器のバランス、楽器間でのフレーズの受け渡しに、多少ギクシャクした感じを受けましたが、綿密な音合わせの時間は無かったと察するに、仕方ない部分もあると思います。第2楽章では、テンポが、うまく決まらなかったという印象を受けた点と、楽曲を通しては、ソリストが、伝えようとしているメッセージに対して、管弦楽も指揮者も、反応が、やや冷やかだったという印象を受けた点が残念でしたが、逆に、音合わせの時間が少ない本番でも、ある程度の音楽を聴かせる処が、“プロの為せる技”だと考えると、個々のパーツ毎に、色々な楽しみがある演奏だったと、言えなくもありませんでした。
勿論、渡辺玲子さんの演奏には、素晴らしいものがありました。同じ楽曲で、今まで聴いた何人かの演奏者とは、違った間合いがあったり、同ソリストに、独特な感じを受ける唄いまわしが感じられたりという面では、色々と“ああっ!”と、思わせてくれました。次は、「指揮者、ソリスト、管弦楽」の三者による、音楽的な表現の均衡を、楽しませてくれる事を期待したいと思います。
後半のプログラムは、馴染みあるフレーズがたくさん出てくるムソグルスキーの組曲「展覧会の絵」でしたが、これについては、ソロ部分も全体合奏部分も、随所に楽しめました。ラヴェルの編曲の成果か?オーケストラでは余り使われないアルトサックス等の楽器を使ったソロは、とても、美しいメロディを奏でていました。後半のプログラムは、「まる」でした。
ちなみに、アンコールは、チャイコフスキーの弦楽のためのセレナードより第2楽章ワルツでした。
第27回 大阪フィルの夕べ
期日:2003年3月4日午後6時30分開演
会場:フェスティバルホール(大阪市)
管弦楽:大阪フィルハーモニー交響楽団
指揮者:梅田俊明
ソリスト:渡辺玲子(ヴァイオリン)
スメタナ:交響詩「モルダウ」
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲二長調op.3
ムソグルスキー(ラヴェル編):組曲「展覧会の絵」
