●第368回 定期演奏会
新生大阪フィルの、門出ともいうべき、このプログラム。今シーズンから、定期演奏会の会場は、従来の大阪フェスティバルホールをやめて、ザ・シンフォニーホールとなり、しかも各2回公演となりました。新音楽監督就任記念演奏会は、満員の観衆の前で、マーラーの「復活」という、大曲で飾られたわけです。
会場に、6時過ぎに到着した私は、いったん、席へと向かいました。まだ、お客さんも、ステージの上も疎らで、自分の席だけ確認して、ホワイエに行きました。そこで、サンドイッチをパクつきながら、ホットコーヒーを、啜っていました。ちなみに、このホールは、外からの持ち込みによる飲食はできません。ホール内で、販売しているもののみ飲食ができます。ほどよく開演に近付くと、トイレをすませ、10分前に着席しました。場内は、チケット完売らしく、7割方お客さんが着席し始めていました。ステージ上では、殆どの楽員さんが、音出ししていました。
このプログラムは、合唱付きなために、ステージ後列に、3列ほどと、クワイヤ席全部に、合唱団がスタンバイしていました。オーケストラも、フルメンバー、プラスアルファーなため、目一杯、ステージに乗っていました。ちなみに、ソリストは、第3楽章の前に、登場しました。
拍手の中、コンサートマスターが登場して、先ずは、ストリングス(弦楽器)のチューニング。そして、管楽器のチューニングと続きます。舞台下手より、新音楽監督の大植英次さんが登場し、舞台中央に向かう間も拍手は大きく、指揮台の上から観衆を見渡すようにしたとき、一段と大きな拍手が、会場を包みました。なるほど、「みんな、この人を観に来たんだな」と、思いました。
いよいよ第1楽章が、緊張感の中で始まりました。その堂々たる響きは、大植さんの、力強い動きとともに、新しい大阪フィルの響きとして、新鮮に受け取れました。頭の音の揃い方を聴くに付け、かなり緻密にリハーサルされたことが伺えます。予想していたより、やや遅いテンポで進んだ第1楽章は、たっぷりと楽しませてもらいました。中でも、クラリネットのトップの方は、聴覚的にも、視覚的にも、頑張っていたと思います。この楽曲は、第1楽章だけで、堪能できてしまうのですが、続く、第2楽章も、緊張感が途切れることなく、ゆっくり聴けました。
少しテンポを感じる第3楽章では、特に、E♭クラリネット(たぶんクラリネットの一番下手側の人は、エスクラだったと思います。)が、美しい音色を聴かせてくれました。
第4楽章でのメゾソプラノのソロは、大変落ち着いたお声で、良かったかと思います。コールアングレ(イングリッシュホルン)は、心地よい響きでした。
聴きどころ満載の第5楽章は、何から書いてよいかわかりませんが、やはり10器のフレンチホルンのベルアップでのトゥッティが、迫力ありました。
全体として、メゾフォルテ以上の音量での部分は、安心して聴けましたが、ピアノより静かな部分では、特に、管楽器で、気がかりに思う部分が、幾つもあったように思います。それでも、これだけ、モチベーションの高い演奏を聴かせてくれれば、細かい内容に期待するのは、次回以降で良いと思いました。
とても感動した演奏会でした。今後の大阪フィルの定期公演が楽しみです。
第368回 定期演奏会
期日:2003年5月10日午後7時開演
会場:ザ・シンフォニーホール(大阪市)
管弦楽:大阪フィルハーモニー交響楽団
指揮者:大植英次
ソリスト:
菅英三子(ソプラノ)
寺谷千枝子(メゾ・ソプラノ)
マーラー:交響曲 第2番 ハ短調 「復活」
