●トリフォニー・シリーズ<第2夜>
すみだトリフォニーホールは、パイプオルガンがある大きなコンサートホールです。ここへは、今回が初めてでしたが、2階席、3階席のバルコニー席が、左右の壁沿いに、スピード感あるデザインで、延びていたり、天井の装飾も、なんとなくゴージャスな感じで、俗世間から遮断されるべき、芸術に浸る空間を、提供してくれます。
今回、新日本フィルハーモニー交響楽団の定期公演に、行って見ようと、思った切っ掛けは、極単純に、諏訪内さんのプログラムを、見たからでした。以前、ブダペスト祝祭管弦楽団来日公演を、聴きに行った際、同じプログラムだったのですが、あれから、数年経つし、オーケストラも変わって、使用楽器も変わっての、諏訪内さんの演奏に、興味が湧いたためでした。
ホールは、午後2時15分に開場され、2時30分頃から、同響の音楽監督であるアルミンク氏によるプレトークが、始まりました。彼が、音楽監督に就任以来、近年の秀作管弦楽曲を、紹介するという事を、続けているようですが、聴衆の信任を得るには、やや難しい観がある現代音楽への取っ掛かりを、なるべく易しく、解説していきながら、演奏会での、新しい成果を、模索するという意味で、このプレトークは、とても有効なのかも知れません。勿論、興味がある人だけが、傍聴すればよいし、演奏前に、楽曲への先入観を、持ちたくないと思えば、ロビーに、居ればよい事です。
作曲者の佐藤聡明氏が、客席に着かれて、第1曲目は、同氏作曲の「季節」でした。とても、静かに、しかも、非常に、ゆっくりのテンポ。と、といか、テンポと云い難い、ゆっくり流れる音形は、聴いていて、とても緊張感がありました。とても、難しくて、この音楽に、私が、理解できた処は、ありません。
薄紫色のロングドレス(肩無し)で、ソリストが登場し、第2曲目は、バルトークのコンチェルトでした。第1楽章は、静かに始まり、ゆっくりと音楽が進行するのですが、私には、難しいです。諏訪内さんのヴァイオリンは、良く響いていたと思います。第2楽章で、テンポらしいものが現れ、少し、緊張が解れましたが、やはり難しいです。
次のサラサーテ作曲「ツィゴイネルワイゼン」で、ようやく、緊張感から、開放されました。大変、スマートな、間合いで、音楽が流れる中、緊張と、緩和を、強いコントラストで、楽しめました。
プログラムは、休憩を挟んで、後半に入り、ショスタコーヴィチの楽曲が、演奏されました。5つの楽章がある交響曲で、今回、初めて聴きました。曲の随所に、ソロ部分が、登場し、トランペット、ヴァイオリン(コンサートマスター)、チェロなどが、美しく奏でていました。パーカッションが、活躍する場面も、迫力がありましたし、tuttiiは、安定したサウンド作りが、出来ていたように感じました。木管楽器類のボリュームや、その他、いろいろ気がつく点は、有りますが、全体的に、フレッシュな、響きを、堪能させてくれました。また、何かの機会に、聴いてみたいと思います。
トリフォニー・シリーズ<第2夜>
第370回定期演奏会
期日:2004年5月22日午後3時開演
会場:すみだトリフォニーホール(錦糸町)
管弦楽:新日本フィルハーモニー交響楽団
指揮者:クリスティアン・アルミンク
ソリスト:諏訪内晶子(ヴァイオリン)
佐藤聡明:季節
バルトーク:ヴァイオリン協奏曲第1番
サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン
ショスタコーヴィチ:歌劇『カテリーナ・イズマイロヴァ』より5つの楽章による交響曲
